未経験からITエンジニアを目指すとき、
「何から始めればいい?」
「どの企業を選べば後悔しない?」
という不安を抱えていませんか?
私自身もまったくの未経験からIT業界へ転職したため、同じ悩みを抱えていました。
学習の方向性が分からず遠回りしたり、企業選びで迷った経験もあります。
その後、研修や実務を通じてようやく“正しい準備の順番”が見えてきました。今振り返ると、最初に全体像をつかんでおけば、もっとスムーズに進められたと感じています。
この記事では、私の実体験と、公的データから読み取れる業界の現状を踏まえて、未経験者が迷わず進めるための「転職ロードマップ」をまとめました。
学習ステップ・ポートフォリオ・企業選び・書類・面接対策までを体系的に整理しているため、この記事を読み終えるころにはやるべきことの順番が明確になります。
未経験からITに挑戦する方にとって「最初の道しるべ」になる内容です。
Contents
未経験IT転職の全体像
ITエンジニアは、長期的な人材不足が続く専門職です。
厚生労働省「一般職業紹介状況」によれば、情報処理・通信技術者は他職種に比べて有効求人倍率が高い水準を継続しており、採用ニーズの強さが示されています。
さらに、経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年)では、2030年に最大79万人のIT人材不足が発生する可能性が示されました。これは未経験者であっても挑戦の余地があることを裏付けるデータです。
とはいえ、誰でも簡単に転職できるわけではありません。
未経験者は「学習継続力」「ポートフォリオの有無」など、採用担当者が確認したいポイントを押さえる必要があります。
参考:IT業界の人材不足に関する情報(厚労省・経産省)
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」
─ 有効求人倍率(職業別)が毎月更新されている一次統計
─ 情報処理・通信技術者は高水準の求人倍率を継続
▶ 公開ページ(最新の月例PDFはこちら)
- 経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019)
─ 2030年に最大約79万人のIT人材が不足する可能性を示した一次資料
▶ 報告書 PDF
未経験者が採用される理由
未経験者でも採用される背景には、業界全体の構造的な要因があります。
このパートでは、公的データと実務現場の傾向から、なぜ未経験者にチャンスがあるのかを整理します。
採用の仕組みを理解すると、選考対策の方向性も明確になります。
IT業界が慢性的な人材不足である
厚労省の求人倍率データは、長期的に高水準を維持しており、人材不足構造が続いています。
企業側の育成環境が整ってきた
プログラミング教育の普及に伴い、企業の新人研修やOJT体制が強化されている事例が多く見られます。
段階的に成長できるポジションが存在
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テスト
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保守
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運用
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開発補助
これらの業務からキャリアを積み上げられる仕組みが、多くの企業で用意されています。
未経験者の転職難易度
未経験者の評価ポイントはスキルだけではありません。選考で重視されやすい項目は以下です。
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学習の継続力
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IT基礎理解(HTML/CSS/SQL/アルゴリズム)
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Git/GitHubの使用経験
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ポートフォリオの有無
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志望動機の具体性
特にポートフォリオは、採用担当者が「実装の再現性」を判断するための重要な材料になります。
未経験者が選べるエンジニアの働き方

エンジニアとして働く場合、企業の形態や契約形態によって働き方が大きく異なります。
どの働き方を選ぶかによって、関わる工程やスキルの伸び方が変わるため、特徴を把握しておくことが重要です。
ここでは、未経験者がキャリア選択の際に検討しやすい代表的な「働き方の種類」を整理します。
SES(準委任契約・客先常駐型)
SESはシステムエンジニアリングサービスの略です。
クライアント企業に常駐し、運用・保守・テスト・開発補助などの業務に参画する働き方です。
配属先によって技術領域や担当工程が大きく異なる点が特徴で、教育体制も企業ごとに差があります。
そのため、現場環境によって成長速度が左右されやすい傾向があります。
SIer(受託開発)
企業や自治体から依頼を受け、要件定義〜開発〜テスト〜運用までを一括して行う開発形態です。
プロジェクトごとに上流工程から下流工程まで幅広く経験できる可能性があります。
自社内やグループ会社内でのチーム開発が中心となるため、知見が蓄積されやすい点が特徴です。
自社サービス開発(自社プロダクトの企画・開発・運用)
自社が提供するWebサービスやアプリの改善・新機能開発を担当する働き方です。
同じコードベースを継続的に改善するため、技術深度や設計力が伸びやすいという特徴があります。
高度な実装力が求められるケースが多く、未経験採用のハードルは相対的に高めです。
フリーランス(業務委託)
企業と直接業務委託契約を結び、案件単位で開発に参加する働き方です。
収入は案件単価に応じて変動し、自己管理能力・営業力・スキル証明が求められます。
未経験からの参入は難易度が高く、実務経験やポートフォリオが必須条件となります。
未経験者のための転職ロードマップ

未経験からエンジニアを目指す際は、何から着手すべきか分かりにくいものです。
採用選考では、目的の明確化から学習内容、成果物の有無まで一貫した準備が求められます。
ここでは、未経験者が選考に臨む前に整えておきたい項目を、再現性のある手順としてまとめます。
1: 目的整理
ITエンジニア転職では、まず「なぜその職種を選ぶのか」を説明できる状態が必要です。
目的が曖昧なままだと、学習内容や志望動機に一貫性がなくなり、選考で評価されにくくなります。
ここでは、面接で最初に確認される“目的の整理”をどのように行うかを明確にします。
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どんな働き方をしたいのか
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なぜエンジニアを目指すのか
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将来どのようなスキルを得たいのか
これが言語化できていると、回答に一貫性が生まれます。
2: 学習計画
未経験者がどの技術から学習を始めるべきかは、客観的な基準があるほど迷いが減ります。
IPAが公開するシラバスには、IT基礎として習得すべき知識領域が体系的に整理されており、学習順序を決める際の有力な指針になります。
ここでは、その内容を踏まえて優先度の高い学習項目をまとめます。
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HTML/CSS
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SQL(データベース)
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アルゴリズムの基本
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オブジェクト指向の基礎
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Java または JavaScript
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Git/GitHub
優先度順で学ぶと効率が高まります。
3: ポートフォリオ作成
未経験者の選考では、学習内容だけでなく「成果として何を形にできたか」が重視されます。
企業の募集要項でも、制作物の提出やGitHubの確認を求める文言が多く、実装力の裏付けが必要になります。
募集要項には次のような記載が見られることがあります。
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「GitHub・制作物があれば提出歓迎」
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「成果物を確認できる方を優遇」
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「ポートフォリオを基にスキルを判断します」
これは、実務で必要となる再現性(同じスキルを再度発揮できるか)を客観的に判断するためです。
4: 書類準備(職務経歴書・スキルシート)
未経験者の書類選考では、実務経験の有無よりも「どれだけ準備してきたか」が明確に伝わることが重要です。
学習内容や成果を客観的に示せる項目が揃っていると、採用担当者は成長の見込みを判断しやすくなります。
ここでは、未経験者が評価されるために押さえておきたい書類準備のポイントを整理します。
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学習時間
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習得した技術
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担当した範囲
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GitHubのリポジトリ
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作成したアプリの機能
実務経験が浅い場合は、「学習ロードマップ」を記載することで成長力を示すことができます。
5: 面接対策
未経験者の面接では、技術の基礎理解だけでなく、学習過程や物事への取り組み方が重点的に確認されます。
採用担当者は、実務に必要な知識がどの程度身についているかと、成長の見込みを総合的に判断します。
ここでは、選考で特に問われやすい内容と、回答準備で意識すべきポイントを整理します。
面接では、次のような内容が確認されることが多いです。
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技術理解(基本文法、データ構造、DB、HTTP)
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APIの仕組み
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これまで学習した内容
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苦労した点と解決方法
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キャリアプラン(目的との整合性)
志望動機については、「何をしたいか」だけでなく、企業の公開情報を踏まえて
「なぜその企業を選ぶのか」を説明できると一貫性のある回答になります。
ポートフォリオの必要性
ポートフォリオの重要性は、企業の採用方針や選考プロセスによって大きく変わります。
特に技術選考を設ける企業では実装力を確認する材料として重視される一方、未経験向けの研修体制が整った企業では必須とされない場合もあります。
ここでは、募集要項に見られる傾向を基に、ポートフォリオの必要度が高まるケースとそうでないケースを整理します。
有利になるケース
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自社開発企業
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Webサービス企業
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技術選考がある企業
必須ではないケース
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新人研修を前提とした企業
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「未経験歓迎」を明確に掲げる企業
このような企業は、「意欲」「継続力」「コミュニケーション力」をより重視する傾向があります。
ポートフォリオなしで転職した実体験
私自身は、未経験での転職活動時にポートフォリオを制作する余裕がありませんでした。
家庭の事情で十分な学習時間を確保できなかったことに加え、スクールへ投資するだけの経済的余裕もありませんでした。
そのため、企業選びでは「研修制度が整っているか」を最優先にし、実務の中でスキルを身につけられる環境を軸に企業を選択しました。
結果として、ポートフォリオがない状態でも未経験採用でキャリアを開始することができました。
一方で、金銭的・時間的に余裕がある場合は、ポートフォリオを作成することを推奨します。
アプリ開発のプロセスを通して、システム開発の全体像を把握できるため、実務理解が深まりやすいからです。
また未経験者の場合、学習を進める中で「どのように開発を進めればよいか」が分からず躓く場面も多いため、必要に応じてプログラミングスクールやメンターサービスを活用する方法もあります。
もちろん独学で進めることも可能ですが、問題解決に時間がかかりすぎたり、途中で挫折につながるケースも少なくありません。
そのため、自分の状況(時間・金銭・学習習慣)に合わせて、ポートフォリオの有無や学習スタイルを選択することが重要だと実感しています。
未経験者が陥りやすい落とし穴と回避策

未経験者は、学習方法や企業選びの段階でつまずきやすいポイントがあります。
これらの落とし穴は、事前に特徴を理解しておくことで十分に回避可能です。
ここでは、特に多い3つの失敗例と、対策の考え方を整理します。
学習が浅い
未経験者の学習では、基礎理解が不十分なまま先へ進んでしまうケースが多く見られます。
特に言語の基礎・データ構造・アルゴリズムなどは後の学習にも影響するため、理解の浅さが実務での躓きにつながります。
ここでは、基礎定着が不十分になりやすい理由と、その見直しポイントを整理します。
私の場合、Java研修では「クラスとインスタンスの関係」や「参照型の動き」などの基礎概念を十分に理解できていませんでした。
学習を急いで文法だけを覚えていたため、仕組みを理解しないまま進んでしまったことが原因です。
今振り返ると、基礎概念を丁寧に反復しておくことが、後の学習効率につながると感じています。
実務のイメージ不足
学習だけでは、実務で何が求められるかを具体的にイメージしにくい傾向があります。
実務は「調査・レビュー・テスト・問い合わせ対応」など、コード以外の作業も多く含まれます。
ここでは、開発現場で発生する主要な工程を整理し、全体像を掴むための観点を示します。
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開発工程
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レビュー
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テストプロセス
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調査・問い合わせ対応
企業選びを誤る
企業選びでは、研修内容や配属先、技術スタックなどの情報不足によるミスマッチが起こりやすくなります。
未経験者は業務内容を具体的にイメージしにくいため、選考段階で十分な確認ができないケースも少なくありません。
ここでは、企業選びで押さえておきたい重要ポイントを整理します。
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研修制度の有無
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配属先の業務内容
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技術スタックの公開情報の不足
まとめ
未経験からエンジニアを目指すと、「何から始めればいいのか」「どの順番で進めるべきか」で迷うことが多いはずです。
まずは、基礎学習や簡単な制作物など、取り組みやすいステップから一つずつ進めてみてください。
もし転職準備の進め方に迷ったら、本記事のロードマップを全体像の確認に活用できます。
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日本のIT人材不足は厚労省・経産省の情報から明らか。
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未経験者に挑戦余地はあるが、“誰でも受かる”わけではない。
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成功率を高めるには、基礎学習 → ポートフォリオ → 書類 → 面接の順で準備するのが最短。
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本記事のロードマップを順に進めることで、転職準備の過不足がなくなり、採用担当が見るポイントを確実に押さえられる。
未経験からの転職活動は一歩ずつの積み重ねで進んでいきます。
迷ったときは、この記事を道しるべとして活用し、自分のペースで進めてみてください!