未経験からエンジニアに転職し、内定をもらったあと。
次にやってくるのが「研修」です。
「研修ってどんな内容なんだろう」
「自分だけついていけなかったらどうしよう」
「未経験って、本当に大丈夫なのかな」
こうした不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
私は未経験からITエンジニアに転職し、3ヶ月間・フルリモートの研修を実際に受講しました。
さらにその後、サブ講師として複数の研修生を支援する立場も経験しています。
その中で強く感じたのが、
「つまずくポイントは、ほぼ共通している」という事実です。
この記事では、未経験エンジニアが研修で99%つまずくポイントと、その回避策を実体験ベースで解説します。
なお、
「未経験からITエンジニアになるまでの全体像」を先に整理したい方は、
以下の記事で 転職準備〜研修〜配属後までの流れ をまとめています。
未経験からITエンジニアを目指すとき、 「何から始めればいい?」 「どの企業を選べば後悔しない?」 と不安になりますよね…
Contents
研修でつまずく原因は「能力」ではなく「準備と考え方」
先に結論からお伝えします。
未経験エンジニアの研修でつまずく原因は、
センス不足でも、頭の良し悪しでもありません。
多くの場合、
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研修の進み方を知らない
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「理解の基準」を誤解している
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事前準備の方向性がズレている
この3点が原因です。
つまり、研修の位置づけを正しく理解するだけで、不安や難易度は大きく下がります。
※本記事で紹介している研修内容は、私が受講した「Javaを中心としたWeb系エンジニア向け研修」をもとにしています。
企業や職種によっては、PHP・Python・JavaScript・C#など、使用言語や研修構成が異なる場合があります。
ただし、未経験エンジニア研修で「つまずきやすいポイント」や「不安の正体」は、言語が違っても共通する部分が多いのが実情です。
未経験エンジニア研修の全体像
まずは、私が受講した研修の概要は以下のとおりです。
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期間:3ヶ月
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時間:9:00〜18:00(昼休憩1時間+10分休憩あり)
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形式:フルリモート(常時Zoom接続・顔出しあり)
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人数:受講者20名+講師2名
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服装:スーツ
使用OSはWindowsで、Git、Eclipse、SQL Developerなどを使いながら学習・開発を進めました。
また、フルリモート研修だったため、外部ディスプレイ(複数アプリを開いたりするため)やマイク付きヘッドセットがあると作業効率が大きく上がります。
主な研修内容
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ネットワーク基礎
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Javaプログラミング(文法・オブジェクト指向・例外処理など)
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Spring Framework
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HTML / CSS / JavaScript
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Oracle SQL
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個人・チームでのアプリ開発(設計〜実装〜テスト)
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AWSでのWebアプリ公開
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朝会スピーチ・日報・成果発表
いわゆる「Web系エンジニア向けの総合研修」です。
つまずきポイント①:最初から「全部理解しよう」とする
未経験者が最初につまづきやすいのが、
「すべて理解できないとダメだ」と思い込んでしまうことです。
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Javaの文法が全部分からない
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オブジェクト指向が抽象的
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Springの仕組みが理解できない
すると、
「自分は向いていないのでは?」
と不安になります。
なぜ起こるのか
未経験エンジニア向け研修では、限られた期間の中で、
プログラミング言語、フレームワーク、Webシステム、チーム開発など
非常に幅広い内容を一気に扱います。
そのため、すべてを完璧に理解すること自体が現実的ではありません。
実際、多くの企業では研修を
「技術を完全に身につける場」ではなく「配属後に自走するための土台」
として位置づけています。
回避策:理解のゴールを「全体像」に置く
研修の本当の目的は、
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「見たことがある」
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「聞いたことがある」
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「後で調べられる」
この状態を作ることです。
「どこまで理解できていれば十分なのか」が不安な方は、
実務目線での最低ラインを以下の記事で整理しています。
未経験でITエンジニアとして内定をもらったものの、「実務についていけるだろうか」 「何を勉強しておけばいいのか分からない…
つまずきポイント②:スピードについていけない
研修は想像以上に進みが早いです。
午前中に座学、午後に演習。
翌日には次の単元に進む、という流れが続きます。
復習が追いつかず、
「自分だけ遅れているのでは」と不安になる人も少なくありません。
回避策:復習は「全部」やらない
重要なのは、
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小テストで間違えた部分
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演習で詰まった箇所
この2点に絞って復習することです。
すべてを完璧に復習しようとすると、
時間も体力も持たず、逆に学習効率が下がります。
つまずきポイント③:質問できずに抱え込む
フルリモート研修では、質問のハードルが上がりがちです。
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質問のタイミングが分からない
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周りも黙っていて聞きづらい
こうした心理が働きます。
結果として、
分からないまま次に進んでしまうケースが非常に多いです。
回避策:質問の基準を決める
おすすめなのは、
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10〜15分考えても進まなければ質問
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エラー内容と試したことをセットで聞く
このルールを自分の中で決めておくことです。
質問はマイナス評価ではありません。
主体的に学習している姿勢として評価されることが多いです。
実際に自分が質問した内容が、
「周りの人も実は聞きたかったことだった」というケースは少なくありません。
分からないことがあれば、できるだけ早めに質問することを意識しましょう。
それでも、みんなの前で質問するのが難しい場合は、
休憩時間や研修後に個別で講師へ確認する方法でも問題ありません。
一番避けたいのは、分からないことをそのまま放置してしまうことです。
つまずきポイント④:個人開発・チーム開発で混乱する
研修後半では、設計書をもとにした個人開発や、チーム開発が始まります。
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設計書を読む
-
CRUD処理を実装する
-
チームで役割分担する
といった、実務に近い課題が出てきます。
ここで一気に難易度が上がり、
「何をしているのか分からない」と感じる人が増えます。
回避策:コードより「流れ」を理解する
重要なのは、
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どこからデータが来て
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どこで処理され
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どこに保存されるか
この処理の流れを理解することです。
この感覚は、研修後の実務でも非常に重要です。
実際の業務イメージは、以下の記事で詳しく解説しています。
つまずきポイント⑤:研修=ふるい落としだと思い込む
未経験者ほど、
「できない=評価が下がるのでは」と考えがちです。
実際、多くの企業研修では、
出欠状況・小テスト・課題・発表内容などをもとに、研修生の状況を把握しています。
ただし、これらは研修段階で未経験者を切り捨てるためのものではありません。
なぜ評価が行われるのか
研修中の評価は、
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配属先や案件の検討
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追加フォローが必要な人の把握
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OJT体制を整えるための判断材料
として使われるのが一般的です。
回避策:評価基準を正しく理解する
研修中に重視されやすいのは、
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出席状況や勤怠
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課題への取り組み方
-
報連相や日報による振り返り
といった、社会人としての基本姿勢です。
完璧な成果物を作れるかどうかよりも、
継続して学ぼうとする姿勢があるかが見られています。
評価の考え方は、
配属後・転職時の書類評価ともつながります。
ITエンジニアとして転職を考え始めたとき、多くの人が最初につまずくのが 職務経歴書 です。 何を書けば評価されるのか分か…
入社前に最低限やっておくべき準備
最後に、入社前にやっておくと安心なことをまとめます。
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Javaの基本文法を軽く触る
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SQLのCRUDを理解する
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Gitの概念だけ知っておく
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作業環境を整える(外部ディスプレイなど)
深追いは不要です。
「聞いたことがある」状態で十分です。
なお、研修後・配属直後につまずきやすい
エラー調査の考え方 は、以下の記事で解説しています。
未経験からエンジニアとして現場に入り、 画面が動かない エラーは出ていないのに挙動がおかしい そんな場面で Chrome…
まとめ:未経験でも、研修は乗り越えられる
未経験エンジニアの研修は、確かに楽ではありません。
ですが、正しく構えれば必要以上に怖がるものでもありません。
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つまずくポイントは決まっている
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事前に知っていれば回避できる
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できないのは当たり前
この記事が、
研修前の不安を少しでも軽くするきっかけになれば幸いです。
「未経験だから不安」ではなく、
「未経験だからこそ、準備できる」
そう考えて、研修初日を迎えてください。
